VWの新協定で工場閉鎖は回避、しかし雇用削減は避けられず

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VWの新協定で工場閉鎖は回避、しかし雇用削減は避けられず - 画像はイメージ目的のみです
2024/12/23autoweek
Volkswagen Group(VW)は、労働組合との交渉の結果、ドイツの歴史ある工場の閉鎖を回避しましたが、2030年までに約35,000人の雇用削減を計画しています。

新興競争の影響

近年、VWは欧州において、中国や米国からの新たな競争に直面しております。特に、電気自動車(EV)分野での競争が激化しており、いくつかの主要市場でのシェア減少にも対応しなければなりません。

Zukunft Volkswagen(未来のフォルクスワーゲン)協定

労使交渉の結果、「Zukunft Volkswagen」協定が成立しました。この協定により、ドイツの工場での生産能力が年間73万4,000台削減され、年間15億ユーロの労働コスト削減を目指します。

主な変更点

- ヴォルフスブルク工場:電動Golfの生産を開始。新たにSSPプラットフォームを利用します。
- ICE Golfモデルの生産をメキシコのプエブラ工場に移転
- ドレスデンの透明工場:2025年末までに車両生産を終了
- ズウィッカウ工場:Audi Q4 e-tronの生産を1ラインに集約(2027年まで)

激化する競争環境

VWは地元欧州市場の縮小に加え、Teslaや中国ブランドからの競争圧力にも対処しています。ベルリン近郊のTesla新工場や、欧州市場に進出している中国の自動車メーカーがその一例です。

しかし、一筋の光明として、北米でのScout生産開始が計画されています。これは2027年にサウスカロライナ州コロンビア近郊でスタートする予定です。

まとめ

VWは労働組合との合意により、工場閉鎖を回避しましたが、大規模な雇用削減を伴うことになりました。欧州で増加する競争の中、これらの取り組みはVWの競争力強化を目指した一歩です。今後の展開に注目が集まります。

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